ヨガ

立つだけでお腹が凹む ヨガ立位・タダーサナの練習法

ただ立つだけでも、尾骨を地に向け、骨盤を立て、下腹を引き上げて姿勢を維持することに意識を集中する事によって腹の引き締め効果が得られます。そのポーズこそが、ヨガの基本ポーズ「タダーサナ」。

ただ真っすぐ立つだけのポーズですが、壁に背をつけて、足裏、骨盤、肩関節、背骨の位置制御に意識を向けることで、インナーマッスルの活性化とともに、お腹を凹ませる効果も得られます。本記事では姿勢制御で鍛えられる筋肉と、タダーサナのやり方について紹介します。

姿勢キープで体の内側が鍛えられる

ダイナミックな動きで鍛える事ができるのは表層の筋肉。対して姿勢制御や姿勢維持によって、体の動きを制御、調整する体内側の筋肉群が鍛えられます。姿勢制御は何も複雑なポーズである必要はありません。揺らぎなく立ち、姿勢をキープするだけでも体内の細かな筋肉を動員して、身体を制御する筋肉は活性化されていきます。

タダーサナはただ立つだけのポーズ。されど体の内側で起こっている事、使われている筋肉に意識を向けることで、身体感覚の鋭敏化、体内側の筋肉活性化に繋がっていくのです。

特に鍛えられるのは腸腰筋と多裂筋。腸腰筋は腰椎から大腿骨に繋がるインナーマッスル(下図)。腸腰筋は骨盤を立たせ、安定させる際に使われます。お腹の奥にある筋肉なので、腹筋運動だけではなかなか鍛えられない部分です。表が引き締まっても中がたるんでいては… タダーサナの際は骨盤を腸腰筋で引き上げる意識をもって行い、お腹を内側から引き締めましょう。

腸腰筋

そして背骨の位置を制御する筋肉の一つが多裂筋。背骨全長にわたって存在する、最も体の内側に位置する深層筋の一つです。この筋肉もただ立つという事に集中すれば鍛える事が可能です。そして多裂筋が鍛えられると体の軸である背骨の操作制度が向上するため、姿勢制御もうまくなっていきます。

立つというシンプルな動作。されど正しく行うのは難しい。そこで壁を使って骨盤、背骨を立たせるタダーサナの練習法を見てみましょう。

タダーサナの練習法

やり方

  • 壁に背中と両かかとをつけて立つ
  • 両かかとをくっつけ、両足親指を揃える
  • 体重を、かかと、母指球、小指球三点に均等に乗せて立つ
  • お尻の穴を地に向ける事で骨盤を立たせて、背骨を壁にぺったり付ける
  • ヘソを縦長に伸ばす意識で下腹を引き上げる(腸腰筋)
  • 両肩も壁にぺったり付ける(鎖骨をやや左右に広げる意識)
  • アゴを後ろに少し引いて頭頂を天に向ける
  • 頭頂とかかとで引き合い、身体を天地に伸ばす
  • そのまま1~3分姿勢をキープ
  • 呼吸は深くゆっくり行う

壁に両かかと、脚の裏側、背骨、両肩、後頭部をつけて真っすぐ立つ。そして骨盤は腸腰筋で引き上げてお腹を引き締める。数十秒程度なら何という事はありませんが、1分、2分と続けると体内部の筋肉が働きだすのを感じられるポーズです。余裕がある方は目を閉じて姿勢をキープしてみましょう。

ポイント

足裏で地面を押す

地球の中心につながっているかの如く、足裏で大地を感じましょう。足裏感覚に関しては下記の記事をご参照ください。

足裏の表紙
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腰骨の高さ一定

骨盤を立てる際は尾骨、肛門を地に向ける以外に、左右の腰骨の高さが変わらないよう注意しましょう。

顎は後ろに平行移動

顎を引くと頭頂が前に傾きがち。指で顎を前から押し込んだ時のように、真っすぐ後ろに顎を引きましょう。頭頂は常に天を向けます。

 

タダーサナはシンプルなポーズであるが故に、己と深く向き合いやすいポーズであり、身体制御の訓練に極めて有効なポーズです。基礎中の基礎でありながら、その効果は目を見張るものがあります。一日三分。壁を背にしてタダーサナ。続けてみましょう。