合気と武道の稽古法

歳を取っても動ける体づくり3 「足指体操」と「忍者式足首回し」

歳をとっても体を思い通りに動かすためにその3 足指体操

屋外スポーツでは靴底にピンがついたスパイクが使用されています。ピンがカチッとして地面を掴めるので、体全体の安定性が高まり、加速減速をスムーズに行う事が出来るのです。もしピンがゆるゆるだと動作は不安定になってしまいます。

人間の体でスパイクのピン相当するのは足指。足指の力が衰えると、地面をしっかり掴めなくなって体は不安定になります。

後述しますが、実は足指の長さ10cm近くあって、地面と直接触れる足裏の約半分を占めています。足指が使えるか否かが、体の安定性に大きな影響を及ぼすのです。

足指の力が衰えた足は、底がすり減った靴、スリッパのようなもの。歩行やちょっとした動作もおっくうになってしまいがち。

しかし衰えた足指でも、一日数分のトレーニングによって、短期間で機能を取り戻す事ができます。普段意識できない部位は意識して使うようにするだけで、機能が飛躍的に高める事ができるのです。

また、足指を意識的に動かすと、足先の血流が良くなるので、足全体が温まって足裏全体に弾力性が出てきます。足裏には健康に関係するツボが多く存在するので、足指を動かして足裏が健康になると、体全体も健康になっていきます。

健康を語る上で外すことが出来ない足指。本記事では足指を鍛える健康体操を紹介します。

知る事で更に意識できる 足指の構造

足指は一見すると、1, 2cm程度の長さしかないように思えますが、実は足の甲中心辺りから中足骨と呼ばれる骨が伸びていて、足の半分程度の長さがあります(下図)。

足の骨

そして足指を動かす筋肉も同様に足の中の方から繋がっています。下記で紹介する足指体操は、足の中まで伸びている足指の感覚を意識して行う事で効果が増すので、是非、意識してみてください。

足指体操1 足指ジャンケン

【やり方】

  • 両足を伸ばし、かかとをつけ、足裏を前方に向けて座る
  • 足指をギューーっと握りしめて数秒キープ(グー)。
  • 足指をパーーっと左右に開いて数秒キープ(パー)指一本一本の間隔を広げる事を意識。
  • グーパーを3〜5回程繰り返す
  • 親指を前方に、残りの4本を手前に伸ばして数秒キープ(チョキ1)
  • 親指を手前に、残りの4本を前方に伸ばして数秒キープ(チョキ2)
  • チョキを3〜5回繰り返す

チョキをやる時は足首がねじれてないように注意しましょう。足の力が衰えていると小指側の付け根が前に出ていきがちですが、足裏の方向は前を向いたまま、指だけ動かして足裏は斜めを向かない様にしましょう。

これが出来るようになると、立っている時に体重が小指側に逃げていかなくなるので、がに股歩き防止に繋がります。

足指体操2 忍者式足指回し

世界的に有名な忍者※、初見良昭氏は、八十代以降も世界中から訪れてくる男達を相手に、見事な武を披露できるほど活力に満ちています。そんな初見先生が毎日欠かさずやる事を進めているのが、下記で紹介する足指回しです。

※:「Newsweek 日本版」 2007年10月17日号の『世界が尊敬する日本人100人』

【やり方】

  • 右足を左膝上に載せて座る(4の字の様な形)
  • 左手で左足の親指と人差し指を掴む
  • 右手親指を湧泉のツボ(位置の写真は下方に掲載)に添える
  • 左手と左足首をグルグル回しながら、右親指で湧泉を押す
  • 足首を逆回転させる
  • 左右を入れ替える。

湧泉の位置:足指を曲げると、足裏を縦に走る凹みができます。その凹みの途切れる辺り、母指球の斜め下、足裏の上から1/3位の位置にあります。

湧泉の位置R1

【やり方説明動画】

 

足指体操のススメ

足指が使える様になると体の安定性が向上します。体が安定すると重心維持に動かす部位や、調整する骨格の位置が減ります。すると動きに余裕が生まれて反応も早くなりますし、姿勢も整います。

そして東洋医学では足指は様々内臓の健康と密接に関係があると考えられています。(親指は肝臓、人差し指は胃と膵臓、中指は心臓、薬指は肺と胆のう、小指は腎臓。)指を活性化する事で内臓の調子も整えられると考えられているのです。

足指体操は寝る前に布団の中でダラダラやるだけでも十分効果。しかもわずか数分で大丈夫です。歳を取っても思い通りに動く体つくりは末端から。足指体操、早速始めてみませんか?

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