曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

陽の技術(運動エネルギーを伝える技)と身体感覚の磨き方

 

陽の技術

陽の技術は、移動方向とエネルギーを伝える方向を一致させ、移動に伴い発生する重心移動のエネルギーを相手に伝える技術です。エネルギーを効率よく相手に伝えるために、余計な動きをそぎ落とす稽古をしています。

 

大きなエネルギーを作ろうとすると複雑な動き、ステップインの仕方、腰の回転、肩の回転のタイミング等々を上手くやらないといけないはずなのに、なぜシンプルな動きを合気道では使うのでしょう?

 

自分の体重の鉄球や鉄の柱をイメージして下さい。それらが走るスピードで突っ込んできたり、高速回転したり、倒れこんだりしてきたら、受け止められるでしょうか?

 

陽の技術が目指すのはまさにそれ。あなたの体重相当の鉄塊をステップインの速度で相手にぶつけるのです。余計な動作がないがゆえに、相手の不意を突くことができるので、当身と崩しに十分使えます。

 

陽の技術 一式から四式まで

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エネルギー伝達が効率よく行われた場合
一式:体重相当の鉄塊が踏み込みの速度でぶつかくる
二式:高速回転する鉄の柱に巻き込まれる
三式:体重相当の鉄塊が落下してくる
四式:頭を振る速度でボーリング玉をぶつけられる衝撃を受ける

 

エネルギー伝達に必要となる身体感覚

余計な動作をそぎ落とす事で効率よくエネルギーを伝えることができるようになるのですが、これが意外と難しい。

 

身体感覚を磨いて運動エネルギーの流れや適切な姿勢を感知する精度を向上させることが必要となります。

 

身体感覚を磨く方法を、井口流合気式護身術・合気道では極シンプルな動作で出来るよう工夫されていて、ほんの少し意識を変えて簡単な動作を行うことで、身体感覚の鋭敏化を可能としています。

 

中国拳法の型稽古は一見同じ動作をしていても、秘伝を知るものと知らぬものでは全く違う稽古をしているそうです。まさにそれに相当します。

 

今回は身体感覚を磨くことに有効な、背骨を回すスワイショウという体操による稽古方法を紹介します。

 

スワイショウ

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背骨を回して腕を振る基礎稽古方法です。第一段階では回転エネルギーを腕に伝えて腕を振って腰に巻き付けるだけです。エネルギーの流れを感じる稽古になります。

 

次の段階では体の前方では腕の間隔を一定に保ち、回転してある領域「窮屈だな」と感じた位置で腕を放り投げて捨て、体が戻って来たところで腕を拾うという意識で稽古します。

 

力を効率よく使える空間領域を把握するとともに、人の生理反応と心理学を利用した技術である皮膚感覚の技術の基礎稽古に繋がる稽古になります。

 

さらにレベルが上がってくると自分が回っているのではなく、世界が回転しているという意識で体を回すように指導されます。

 

その意識を投げ技などに応用すると相手に気配を察知されにくくなります。これは心理学を活用した技術、空間感覚の技術の稽古に相当します。

 

そこから更にレベルが上がってくると背骨から回すのではなく・・・ここからは初段以上の稽古方法となるため、道場外で公開不可につきここまでて。

 

【参考DVD】

スワイショウを始めとする基礎稽古方法はこちらのDVDも参考になります。脱力のための稽古方法の一つとして紹介されていました。

 

 

武道の奥義・秘伝の意識と動き

同じ動きをしているつもりでも、意識を変えるだけで見た目ではわからないほど僅かに動き方が変わります。その結果技の質が格段に向上します。

 

武道の奥義、秘伝に関する意識に関しては下記の書籍が非常に参考になるので紹介してます。様々な剣術流派や古武道の奥義の伝書を紐解いて解説してくれています。

 

私は二段に昇段した際に師匠から頂き、本書に書かれている意識で動く事で技が格段に変わりました。

 

ただ、ある程度武道をやっていない方が読むと「嘘くさい!」「オカルト本!」と思われるかもしれない内容です。