曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

思考と行動のズレを合気道に利用する

合気道に心理学を使う

合気道では技をかける際「相手をどうにかしようとしない」という考え方をすることが重要です。


この考え方用いた技術に、空間感覚の技術(錯覚や心理学)を用いて相手の攻撃をかわして制する技があります。そしてその技の思想が、これまた先日の小手返しの記事(下記)で紹介した「合気道は自分中心」と似ているので紹介します。

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身体のコミュニケーション

まず、あくまでも個人的な見解ですが、通常の格闘技は相手とのコミュニケーションが大前提であるように思われます。

 

例えば、Aがパンチを打つと、Bはそれに対して防御したり回避したり反応を返す。そのBの反応に対し、Aも反応し行動を返す…といった具合にキャッチボールが成立しています。

 
これは視線移動やフェイントに関しても同様です。このように格闘技は相手と密なコミュニケーションをとっているものだと私は考えます。言うなれば、肉体を使って会話をしているのです。
 
そしてこの会話は、思考と行動が下図のように一致しています。

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対して、最初に述べた「相手をどうにかしようとしない」、「合気道は自分中心」の考えを使って攻撃をかわす技は、全く別の思考をもって、ある行動を起こす為、相手との会話が成立しません。
 
会話で置き換えると、話の流れや場の空気を無視したズレた回答をするようなものです。このような場合、皆さんも経験があるかと思いますが人は一瞬思考が止まります。これを身体のコミュニケーションで用い、空白の一瞬を作り出して相手を制する技が合気道にはあります。
 

無我の境地(自分の中のズレ)

先日昇段審査を受け、晴れて二段となりました。審査内容は、肩取り、短刀取り、太刀取り、二人掛に対して「なんでもいいから制したらOK。肩取りはプラス呼吸投げ。」

 

さらに天地投げと地風投げの型という内容。こちらは昇段用にみっちり形稽古をすることはなく、各々の技を数回確認程度にやっただけで、そろそろ受けてみようかと思う事ができました。

 
なぜ数回の確認だけで「いける!」と思えたかといいますと、直前の稽古で完全にトランス・ゾーンに入った瞬間があり、自分の腕が完全に別の人間の体のように勝手に動いて相手をを制し、それを外から第三者の視点で見ている感覚を得ることができていたのです。
 
いわば自分の思考と行動が完全に分離した動き。「これなら二段の審査も合格できる!と自信をもてたのでした。
 
残念ながら昇段審査時にトランス状態・ゾーンの再現はできませんでした。その後も再現できていません。このレベルでは実戦で使ったり、人に伝授するには程遠いので、これからも稽古に励みたいと思います。