曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

作用反作用逆転の発想 ~合気道に物理を~

陰の技術の正体

物体に力を伝える(作用)と、物体から加えた方向と真逆の力を返されます。これが作用反作用の関係です。
 
物体に接触していなくても体の一部を一方に動かして重心を移動させれば、バランスをとるため逆方向の力が働いています。この力を利用するのが井口流合気護身術・合気道で使用する、”隠の技術”です。
 
“陰”には、前回、前々回紹介したズレをも含んでいます。冒頭で述べたように、普通は力を伝えたい方向に意識を集中します。パンチを打つ際は、力を前方に打ち出すことを意識していると思います。しかし陰の打撃・当身を使う時、意識する力の流れは逆になります。
 

 【参考記事:意識のずれについて】

www.iguchiryu-aikido.com

 

前方へ打ち出す腕に対して、自らの意識は違うところにある。ただ手は力を伝える導線にすぎない。このズレ、意識の秘匿も”陰”という名前にぴったりだと思います。
 

 【参考記事:思考と行動のズレについて】

www.iguchiryu-aikido.com

 

これまで紹介してきた陰の技術は、重心移動だけでした。しかし、作用反作用の力を使うという観点で見てみると、一点だけである必要はありません。

 後方の力:肩 + 腰 + 脚
 前方の力:腕 + 腕 + 腕
 
であってもよいのです。これをさらに分割していくと、ごく小さい動きで”陰”をかける事が可能となります。
 
 
(2009.02.10追記)

陰の技術に関して後輩に指導する際、感覚派の私はジェスチャーをよく使います。

 

陰の技術は「親指と人差し指がパーン!と瞬時に離れる動作」これが全てです。このイメージで技を使うと非常にうまくできます。

 

作用反作用の力は分割して生じるものではありません。全く同時に発生するものです。光あれば影ができる。陽が生まれれば陰が生まれる。武術家が太極図を好む理由も段々とわかってきました。

 

さらに太極図は、陽の中に一点の陰あり、陰の中に一点の陽ありという事も表現しています。シンプルな図の中に膨大な情報が詰まっている良くできた図です。

 

【参考記事】空間感覚の技術も簡単なジェスチャーで極意を示す事が可能です。

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