曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

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甲腕一致は獣の力を呼びさます! 肩甲骨と腕の最適位置

合気道を学ぶと人体の能力を最大限に引き出せていない事、体を思い通りに動かせていない事を痛感します。今回は体を思い通りに動かす事に関して参考になる本、ゆる体操創始者の高岡英夫先生が記した『究極の身体』について、後半は合気道と絡めつつ紹介します。

 

四本獣の肩甲骨と四肢

タイトルの甲腕一致とは、高岡英夫先生曰く"肩甲骨と腕が同一平面上にある状態"。腕を真横に伸ばすと自然になっている形です。

 

ところが腕を前に伸ばすと、多くの人は肩甲骨が腕に対して垂直に配置されてしまいます。対して、世界最高のピアニスト、一流のピッチャーやテニスプレイヤー、剣聖と呼ばれる剣術家のように高次元の運動をする人たちは可能な限り「甲腕一致」を使おうとしているとの事[1]。

 

腕を前に伸ばしつつ肩甲骨も腕の方向に沿っている状態を「立甲腕一致」と呼びます。なぜ一流の身体操作を行う方々は立甲腕一致を作るのでしょうか?

 

その理由は次の通り[1]。

  • 肩甲骨の回転運動を利用することができる
  • 肩甲骨が肋骨に沿って接触面積が増えると、多くの筋肉が運動に参加できる
  • 腕にかかる力を大きな肩甲骨で吸収できる

 

そして肩甲骨と腕の方向が一致した構造は獣のそれです。彼らの身体能力が人間を凌駕するものであることは周知のとおり。パワーを最大限発揮できる骨格構造を持っている事が一因なのです。逆に言えば甲腕一致ができれば獣に近づくことが可能!

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肋骨に張り付いていた肩甲骨が自在に動かせるようになると、肋骨と背骨の自由度が増すので更にパワフルな動きが可能になるとの事です[1]。

 

合気道に甲腕一致をどう使うか

合気道は力に頼らない武道。甲腕一致はパワーを最大限引き出す構造。合気道に甲腕一致を使うのは矛盾してない? いえいえ、関連記事および添付動画にある通り、甲腕"不"一致を使います

 

関連記事

 

www.iguchiryu-aikido.com

 

その他にも色々な技や構えに応用できるのですが、本記事を作成していた矢先、「肩甲骨の使い方は初段以上の者にしか教えてはいけない秘伝とする!」と先日言われたので、残念ながら肩甲骨シリーズはここでおしまいです。

 

本記事で紹介させていただいた『究極の身体』は肩甲骨だけでなく、手、足、腰、背骨、重心感知と脱力など、体を動かすという事柄全てを深く切り込んで紹介しています。武道だけでなく、スポーツの上達、リハビリなどにも活用できる良書です。

 

つい最近(2018年12月)、高岡先生が肩甲骨に特化した書籍を出されましたので現在精読中です。

人体の可能性を引き出すには

曰く!原始に帰る!これだけ!

 

参考文献[1]:高岡英夫, "究極の身体", 講談社, 2009年