曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

これから「気配」の話をしよう

気配を察知させない事、意図を悟られない事は武道や格闘技ならず対人スポーツ全般で重要な事です。いくら素早くてパワーがあっても相手にバレバレの動きでは技術で対応されてしまいます。今回は気配を消して動くという事についての記事です。

 

 

気配の正体

そもそも気配とはなんなのでしょう?気を配ると書いて気配。私達は気配の名前通り、周囲に気を情報を周囲に配っています。私が気配の話をしようと思った時点で「これから気配の話をしよう」という気配は外に漏れるのです。

 

意識で捉えられない僅かな変化、動き、音、匂いを脳のどこかで捉えているのでしょう。意図するしないに関わらず漏れ出ている情報が気配です。

 

一切の情報が漏れ出ないようにすれば気配は消せます。しかしその状態のまま動く事ができるのは真の天才と達人のみ。私達にできるのは相手に与える情報を減らす事と、情報を書き換える事。これによって相手に気配を察知できなくする事ができるようになります。

 

方法1:情報を減らす

多くの武道や格闘技はフェイントや牽制の動きの中に意図を隠す事が多いと思います。これに対して古武道や合気道では動きを削る事で意図を隠します

 

近代格闘技の打撃は各部の動きで作られたエネルギーを束ねて大きなエネルギーに変えて使います。エネルギーを束れる動きは体各部が完璧なタイミングでエネルギーが滞りなく流せた時に凄まじい力を発揮します。しかしとても複雑な動作です。

 

そしてそれだけ多くの情報が身体中から漏れてしまいます。情報を隠したまま威力を出すには更に複雑で高度な動作が要求されます。

 

対して古武道や合気道の当身は質量が大きい部分を動かしてエネルギーをロスさせないようにして放ちます。複雑な動きを身につけるのではなく、余計な動きを削ぎ落としていくのです。

 

操作する部分が少なくなるので習得難度は低くなり、体を動かす事が苦手な方で練習すればかなりのレベルで習得できます。

 

【参考記事】合気道式の当身

www.iguchiryu-aikido.com

 

【参考書籍】余計な動きを消して効率よく体を動かす為には人体を知るべし

武道家でもある高岡英夫先生が書かれた『究極の身体』は、人体の本来もっている可能性を引き出して、上下左右に動く魚類の脊椎、獲物を狙う猛獣の四肢を取り戻すための本。人体構造と身体感覚について極めてマニアックなレベルで解説してくれています。

 

 

方法2:情報の書き換え

動かない当身の動きを習得できても、相手に当身を撃とうとして撃てば気配が漏れます。道場で私を含めて皆が苦労している点です・・・

 

達人ではない私達ができるのは気配を完全に消したまま動く事ではなく、意図と違う気配を出す、情報を書き換えて発信しつつ動く事です。動作による情報誤認を狙うのではなく自分の気配、意図を騙すのです。

 

当身は相手を撃とうとして撃たず。投げは相手を投げようとして投げないのです。

 

合気道は武道ではなく踊りとか健康体操とか言われる事が多いのですが、ある意味では褒め言葉です。相手を打ち負かそうすることなくせず、踊りで相手が倒せるようになるのですから。

 

合気道の当身は相手の身体を撃とうとしません。ただ相手の身体や周囲の空間が爆ぜるイメージを持って舞ったりだけです。撃とうとしていないので、身体から撃つらという気配が漏れ出ないのです。

 

ただし型の稽古ではしっかりと当身を当てる!という気配を出して行います。合気道は気を合わせる武道。撃つ側が気を出さないと気を合わせる難度が上がり過ぎてしまうので。

 

【参考書籍】気の粗密と気の感知

気の概念に関しては『極意の解明 武術の秘伝妙術とは』という本の説明が非常に分かりやすいので紹介しておきます。様々な剣術、武術の秘伝書を紐解いて解説してくれています。二段に昇段した後師匠から勧められた本です。合気道の上達にとても役立ちました。

 

気配を察知させないためには?

曰く!自他ともに騙す!これだけ!