曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

秘伝が秘される3つの理由 

武道家が技を軽々しく見せたり教えだりしないのは3つの理由があります。

  • 一つ、「知られたら対応されるので技の価値が落ちる」
  • 二つ、「成金は増長する」
  • 三つ、「金は埋蔵量が限られているから価値がある」

一つ一つ見ていきましょう。

 

1. 知られたら対応される

井口流合気式護身術の道場には様々なバックグラウンドを持った方が稽古に来ています。格闘技好きの性で、休憩時にマススパ(寸止め組手)のようにじゃれることも。この時は合気道式で気を消す事はなく、気をバチバチ当てて交流するタイプの組手になります。

 

私はボクシングをかじっていたのですが、初めて空手の突きを初めて受けた時は「おやっ?」と反応が遅れました。同様に元総合格闘家の方に初めて寝技に持ち込まれた時も冷静な対応ができませんでした。知らないものは対応が難しい…

 

対して合気道は秘伝の理と稽古方法を丁寧に教えてもらうと、短期間で使えるようになり、対応方法も自然に身についてしまいます。

 

私は現在二段ですが、二級の方相手でも手の内がバレている技法を使って倒すのは相当骨が折れます。逆に相手が未習得の技を使うとあっさりと倒れてくれて「さすが師範代!」とまで驚いてくれます。

 

広く知れ渡っては実戦で使えなくなってしまう。元々武道は実戦を想定して産み出されたもの。故に簡単に技の本質や理までは教えない所が多いのでしょう。

 

知らない技に対応する方法

初動を抑えて何もさせない事。宮本武蔵、五輪の書でいうところの枕の抑え(例:さぁパンチを撃つぞ!という意識の「さぁ」の時点で抑える)、合気道でいうところの勝速日(かつはやひ)を使いこなす必要があります。

 

勝速日を使うと相手は初動以降の動きが続かないので、スパーリングが成立せず、見てると不思議なやり取りになります。

 

 

2. 成金の精神で武術=殺人術を扱ってはならない

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武道の技は人を壊す技術。愛の武道と言われる合気道でも人体を破壊する技を使います。特に合気道はケガをしやすい手首を狙う技が多いので、相手を思いやる気持ち、いたわる気持ちがない方が「えいやッ!」と使うと相手に大ケガを負わせてしまいます。

 

ただ技を習得するだけなら極意と稽古方法(特に稽古方法は秘中の秘)を学べばよいです。短期間で使えるようになるでしょう。しかし急成長すると自我が肥大化するのが人間。精神性の高い成金がかつていたでしょうか?

 

自我が肥大化すると合気道を扱ううえで極めて重要な、相手と一体化する気の合わせや、自然な動きからかけ離れた動きになってしまいます。 意識が動きに影響を及ぼすのが合気。精神の成長が伴わない合気は小手先の技となってしまうのです。

 

相手に大ケガをさせない為の繊細な感性、技の質を高めるための精神性を養う必要があるので、あまりにも短期間で成長してしまうのは危険な側面があります。故に小出し小出しで、一段一段と上がっていくように学びます。

 

(あまりに出し渋ると、連載引き伸ばししてるジャンプ漫画みたいになって飽きられるので、指導する際のバランス感覚が難しいところ。教える側になるとどこまで言っていいのか?というのは結構頭を悩ませる問題です。)

 

3. 金に価値がある理由

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金は埋蔵量が限られているから価値があります。その辺の空き地を掘って出てくるようであれば、100均ショップのアクセサリーコーナーで売られるようになるでしょう。

 

秘伝も然り。どこでも誰からでも学べるとなれば、わざわざ道場に通う人はいなくなってしまいます。流通量が少ないから月謝を払って道場で学ぶ訳です。

 

ここまで秘伝を隠しているという話を書いてきましたが、実は師匠は毎回秘伝を使用してくれています。ただし小さな動きで行っている事、常識と違う動きを使っている事から、目では見えているのに脳が理解してくれません。

 

言葉で説明されて、ゆっくり大きな動きに落とし込んでくれると「なるほど!」と理解できるようになります。道場は金で溢れかえっているのですが、捉えられないのがもどかしいところです。

 

秘伝は教えてくれないのか?

曰く!そこにあるではないか!これだけ!