曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

謎の達人より学びし井口流合気道の秘伝をちょびっとだけ公開しています。

完全脱力 ~合気の力を使うには~

脱力

皮取り(相手の力を最小化する技術)を稽古している時、何度も相手と力がぶつかってしまいました。そこで門下生の一人と色々と試行錯誤。しかし、皮取りの稽古は受けに回ると体力を消耗します。

 

疲れたのでちょい休憩という事で道場の隅でごろっと横になり、ヨガの『屍のポーズ(シャバアーサナ)』をしていました。

 

すると、相手をしてくれていた門下生が面白い事を教えてくれました。それは夜眠れない時に安眠する為の方法で、横になりつつ「左腕が段々重くなって床に沈み込む、右腕が段々重くなる…」と体の各部に順次、自己暗示/催眠をかけるものでした。

 

試してみると大変心地よく、ふと、「この沈み込む感覚を技に使えね?」という話になりました。

 

脱力して相手の中に沈み込むイメージで皮取りを行ってみたところ、ぶつかる感覚が消え、さらには抵抗する意が出てこない皮取りができました。 (腕を脱力させつつ皮を取る動きを意識すると、意図せずして丹田で繋がる動きになっていたようにも思えます。)

 

相手をしてくれた門下生は三級なのですが、彼の皮取りもかなり質の高い皮取りになり驚きました。

 

彼自身も「眠れない時にやっていたことが合気道に使えるとは」と感銘を受けていました。 これも「全ての点は線となり意味を成すという事なのでしょう。

 

人は色々と遠回りしたり無駄な時間を過ごしたりする事もありますが、長い目でみるとどこかで活きてくるのだと思います。

 

繋がる

脱力して相手の中に沈み込むイメージと関連して、繋がる感覚の話をしたいと思います。

 

これは骨の技術(物理学、人体構造の利用)に関連し、先述の皮取りとは少々異なる技術分野になりますが”一体感”は合気道において非常に重要な考え方であり、すべての技術において使用されています。

 

繋がる感覚を自分が感じられた瞬間、相手の方は「これはかなわない!」と感じ、訳の分からないうちに体を動かされたりします。

 

二人掛にて左右の腕を二人の受けに両手で掴ませても、繋がる感覚を作った後に腕を気のライン(人体構造上最も効率よく力を伝えられるライン)に入れてしまえば簡単に技をかける事ができます。

 

さて、その繋がる感覚ですが、稽古をしていても最初のうちはなかなか実感を得られないと思います。そこで簡単な一人稽古として、杖で壁と繋がるという稽古を紹介します。

 

繋がる感覚の稽古

  1. 杖を壁に接触させて軽く押す。この時、腕は縮めずに下腹(丹田)で押す。背骨を真っすぐ立てておく事。
  2. 壁の抵抗が丹田に流れる位置=丹田から杖を通して壁に力が伝わる位置を探り、  その位置を数秒キープ 。
  3. 何度か繰り返して感覚を覚えたら、杖の持つ位置か立つ位置を変えて同じことを行う。 (同じ位置で繰り返すと、感覚を研ぎ荒ませることなく機械的にやってしまうため。

杖がない場合は手の平でも構いません。ただ杖を使うとより感覚が磨かるような気がします。

 

交わる

脱力の項目で述べましたが、一見関係のない分野の考え方や技術が自分が取り組んでいる事に活かせることが多々あります。そしてその取り入れる考えかや技術の巧拙は関係ありません。

 

往々にして人は自分より下と見ている人や、異なる考え方の人の意見を参考にしなかったり、反発したりすることがあります。しかし常に謙虚な気持ちで、肩の力を抜いて脱力して生きたいものです。結局はその方が自分の向上に繋がると思います。

 

合気を使いこなすには?

曰く!一体化!これだけ!

 

【身体意識と脱力に関する関連記事】

www.iguchiryu-aikido.com