皮膚感覚の技術(物理学+生理学)

合気道の技が効くようになる方法 3つの変化を消し去る

接触圧の変化を消す

ヨガを始めて早三年。ダウンドッグと呼ばれるポーズが様になってきたので、先生から床につけた両手の平、両足の裏の4点がぺったり均等に、体重がどこにも偏ることなく地面につく事に意識を集中するようにとの指示あり。

完全均等にぺったり付けると頭の中が真っ白になり、身体全体の感覚がふわっとしました。「この感覚は合気道に似ている。」

井口流合気道護身術(IAM護身術)では、相手に当たらない事を重視します。角があれば当たる、全体が均等につけば当たらない。合気道の動きは円の動きと言われることがあります。円に角なし。

角を作らず、全体を均等に接触させ、接触圧を変化させる事無く身体全体を移動させる事で、受け取り双方の頭の中に空白の瞬間が生まれ、ふわっと技がかかります。

人体のセンサーはコンマ数mmの動き、数mgの荷重変化を察知して情報を脳に送ります。技をかけるぞという意気込み、相手の裏をかいてやろうという企みがあると、自覚できないレベルで極微小な変化を生みます。

その変化を感じた相手は、なんとなくあなたの意図を察知することが出来るので、合気道式の技は上手くかからなくなります。技をかけるとしたら筋力やスピードを使っての技になるでしょう。

軸の変化を消す

接触圧だけでなく、軸の変化を限りなく小さくする事で技がよりかかりやすくなります。

軸がぶれたり、ねじれたり、入れ替わったりすると、相手に多量の情報を与える事になります。軸の安定。これが相手に動きを読ませない技の出発点になります。

空手家の中達也氏の追い付きは、撃たれるまで動きが読めないと言われています。中心と左右になる3本の軸がす~っと床を滑るように平行移動し、突きは左右の軸を入れ替える事で放っています。腰の回転、軸のねじりでは相手に読まれてしまうのです。

軸の作り方は幾通りかあります。合気道では振魂の行、中国拳法では立禅などのです。これら稽古中、足裏の感覚に意識を向ける事で、軸が出来ているか否かがわかります。

軸が出来ていればおのずと母指球、小指の付け根、かかとの三点に均等に体重がかかっている事でしょう。

ちなみにヨガではポーズの際、上記三点に均等にかかるよう常に意識します。

視線の変化を消す

人が最も多量の情報を発するのは視線。視線を変化させない事が合気道の技、読まれない動きには必須です。

IAM護身術ではその目付を人形の目と呼んでいます。焦点の合わない周辺視野だけで全体をぼんやり見るのです。どこを見ているかわからない、意思を感じない、人形の目です。

合気道秘伝の目付 周辺視野で捉える「人形の目」合気道の秘伝を使う際、覚えておくべき重要な事がいくつかあります。そのうちの一つが、情報遮断。どんなに強く速く動いても、情報が相手に漏れた...
情報
合気道の気 オーラが見える目と現実合気道をやっている方の中にはしばしばスピリチュアルな方面に走る方がおられます。これは合気道が「気」の概念を扱う武道である事が原因の一つだ...

 

稽古中、技が決まりかけているのに、止めを刺そうする瞬間になると接触点を見る方が多いのですが、残念ながら(?)合気道の技は筋力を左程使っていないので、視線を感じて我に返る事が出来れば、容易に技から抜ける事ができてしまいます。

合気道は目が七割。小手先の技より目付を習得するほうが上達は早くなるでしょう。

 

変化、情報が全くない状態に陥ると、人の脳は一時停止します。目隠し状態で、シーツにくるまり、ヘッドフォンで雨の音などの単調な音を聴くと人は容易にトランスに入るそうです。

合気道の技は情報を遮断しつつ、単調な動きを行うので、自他ともトランス、一種の催眠状態に陥るので力感なく技が効くのかもしれないですね。

合気道の技をきかせるには?

曰く!情報遮断!これだけ!