雑記

井口師範って誰? 合気道の技能伝承

合気道

井口雅博は本当に達人なのか?

合気道の達人と言えばだれを思い浮かべますか? Googleで“合気道 達人”と検索すると、塩田剛三氏がずらりと表示されます。

他方、IAM護身術は井口師範が合気道開祖、植芝盛平より直々に伝種された秘伝を誰もが護身術として活用することを目指して技の継承と稽古に励んでいる団体ですが、”井口雅博”で検索をかけても私と師匠のサイトしか出てきません。師匠の話では植芝盛平先生から深い指導を頂いていた才気溢れる方のはずなのですが…。本当に達人なのでしょうか?

井口師範は既に亡くなられており、私はお会いしたことがありませんが、直接秘伝を授けて頂いている師匠の技を受け、他道場を訪問して比較を続けた結果、技は本物だと確信しています。

師匠とマンツーマンで週1,2回、三か月稽古しただけの女性が、合気道歴十二年の男性と技の交流をして自信を喪失させてしまったという実績もあります。更には日本全国から様々な武道の高段者の方が、個人指導に訪れ、再訪問してくださっています

それほどの技がありながら、なぜ井口師範は誰にも知られていないのか?それはあまりに感覚的すぎた事が原因だと考えられます

感覚的では伝承も発展もない

師匠から聞く井口師範のエピソードは物語としては面白いのですが、実際に井口師範に稽古をつけてもらって長く続けられる人は少ないだろうなとも思います。

毎回言う事が違ったり(例:ある日は「気を出せ!」違う日は同じ技なのに「気を出すな!」)技のやり方の説明が、サッと腕を上げて「曰く!これだけ!」だったり。

同じ感覚的でも植芝盛平先生のように神秘的な語り口ならば、引きこまれた方も多かったかもしれませんが、シンプル化しすぎていたようです。

何事もできるかぎり単純化すべきだが、単純化しすぎてはならない

アルバート・アインシュタイン

 

せっかくの秘伝が埋もれてしまっては惜しい。そこで井口師範の直弟子である橋本は、井口師範の矛盾した言動の中に隠された整合性が取れる理屈を探求し、感覚的な要素を言語化しました。その結果、短期間で合気道の秘伝が護身術=実践的な場で使える体系的な稽古、指導方法が確立でき、徐々に団体も大きくなりつつあります。

身体を使う武芸、文化なのだから最後の最後は感覚に頼る場面が出てくるのは致し方ありません。しかし。ある程度までの道のりは理屈で伝える事が可能なのだから、伝えられるものは伝える。そうしなければ技術進歩は止まり、いずれ衰退してしまうでしょう。

IAM護身術にしか井口師範の秘伝が遺っていないという事は、無礼を承知で申し上げるなら、井口師範は技術伝承、人を惹きつける方法に関しては達人ではなかったという事です。

人を惹きつけられない分野は衰退する

合気道人口は合気会だけで日本国内100万人、世界全体で160万人ともいわれています。最大規模の団体、合気会だけで合気道人口の8割を占めるそうです(from Wikipedia)。

合気会は開祖が創設し、実子、孫と伝承されているので、純度100%の合気道団体。技と思想もさることながら、開祖直系というのは抗いがたい魅力があります。

対して、IAM護身術は無名と言って差し支えない井口師範(開祖の直弟子ではありますが)の血縁者ではない弟子が作った団体。残念ながら現時点では社会人サークルといった方がしっくりくる集まりというのが現実です。

しかし、冒頭で紹介したように様々な武道の高段者の方からも好評で、伝統文化としても高レベルな物を扱っています。それでも人を惹きつける力がなければ、誰もその価値を知る事はなく、ひっそりと忘れ去られていきます。

井口師範の遺された秘伝を売りにしていますが、紐解いていけば源流は合気道なので、他の合気道道場にも存在する技術のはずです。しかし、入門早期の段階で、短期間で秘伝が再現できるよう言語で伝授してくれる道場は数少ない

合気道の秘伝を使った護身術。そして短期習得可能な稽古法。それを伝承するIAM護身術という団体。この魅力が伝えられるよう、伝承できるよう稽古、研究に励みたいと気を引き締めて筆をおきます。