健康体操

お腹の肉を落とし体幹を鍛える“船のポーズ”

船のポーズとは、座った状態から足を床から離して体をV字にしてバランスを取るヨガのポーズ。体幹、腹筋、脚の力を使うので、ウエスト回りと太ももを引き締めるボディメイクに効果的なポーズです。

さらには骨盤を立てることによって内臓と姿勢を整える健康効果、股関節を柔軟にする効果まで得られる至れり尽くせりのポーズ。本記事では船のポーズの健康効果とやり方を紹介します。

船のポーズの健康効果

体の奥から腹を鍛える

V字バランスを維持するには腹直筋だけでなく、太ももを持ち上げるために大腰筋という背骨の下のほうから太ももの骨に繋がっていて、姿勢制御に重要な役割を担っているインナーマッスル(下図)を使う必要があります。

足上げには太もも前面の筋肉(大腿四頭筋)も使用されますが、体幹とバランス感覚強化には大腰筋を鍛えるのが効果的。下腹の奥のほうにもしっかり意識を傾けて行ってみましょう。

大腰筋

骨盤を立てて体を整える

骨盤が立つと内臓が正しい位置に収まって内臓にかかる負荷が低減されます。さらには重心の前後バランスをとるために猫背になったり顎を前に突き出したりする必要がなくなるので、姿勢が整って腰や肩にかかる負担が軽減されます。

股関節の柔軟性を向上させる

股関節の柔らかさというと、脚を横に開く開脚がどれだけできるかが着目されがちですが、股関節は骨盤の外側にある寛骨臼と呼ばれる臼状の部位に、半球状の大腿骨頭(太ももの骨の付け根)が収まった球関節で、前後左右ねじりの稼働が可能な関節です。

船のポーズでは太ももをおなかに引き寄せる動き(屈曲)を行うので、股関節柔軟性向上の効果も得られます。股関節を屈曲させる際に最も使われる筋肉は、先ほども紹介した大腰筋。お腹から太ももを引き寄せるイメージで行ってみましょう。

股関節

【船のポーズの効果まとめ】

  • 腹筋を引き締める
  • 太ももを引き締める
  • 骨盤の位置を整える
  • 股関節の柔軟性(屈曲)を高める

船のポーズのやり方

健康効果の高いポーズですが、筋力と柔軟性の双方がないと、正しく行うのは少々骨が折れるポーズ。そこで本記事では、船のポーズの下準備運動、簡易版、そして正式版を紹介します。

下準備(骨盤立て)

  • 膝を立てて座り、両腕で太ももを抱える
  • 息を吸いながら、上体を太ももに近づけ、骨盤を立てる(背骨は真っすぐ立てる)
  • 息を吐きながら力を抜いて、骨盤を倒す(背骨は丸める)
  • 呼吸に合わせて数回繰り返す
船のポーズLv0

船のポーズ Level 1

  • 膝を立てて座り、両腕で太ももを抱える
  • 骨盤を立て、背骨をまっすぐ上に伸ばす
  • 骨盤を立てたまま上体を後ろに倒し、両足を床から離す
  • ひざ下を床と平行になるまで伸ばす
  • 3~5呼吸キープ
船のポーズLv1

船のポーズ Level 2

  • 両腕を太ももから離して、床と平行になるよう前方に伸ばす
船のポーズLv2

船のポーズ Level 3 (完成形)

  • ひざ下をさらに伸ばして体でV字を描く
船のポーズLv3

【ポイント】背中を丸めてバランスを取っても健康効果はあまり得られません。背骨は真っすぐ、骨盤は立てたまま行える範囲で行いましょう。ポーズをとることが目的ではなく、健康効果、鍛錬効果を得ることが目的。手段と目的を入れ違えないようにして船のポーズにチャレンジしてみましょう!

動画:船のポーズ下準備~Level 3まで

健康体操の書籍紹介

ヨガと古武道の基礎稽古から健康維持に効果のある体操、鍛錬法を下記二冊の書籍で紹介中。船のポーズに勝るとも劣らない動きばかりです。ぜひご覧ください。