合気道で視線誘導を使うその前に ~先の先をとる~

 

1. 相手の視線を誘導しつつ動きを導く

1.1. 井口流合気道の目付「人形の目」 情報の遮断

相手の視線を誘導して動きを導く為には「ある状態」と「ある種の動き」が必要です。前回は「ある状態」について説明しました。

ある状態とは、周辺視野だけで見て相手に情報を与えない状態を指します。そしてそれを実現する技術が「人形の目」になります。

人形の目: 中心視野を捨てて周辺視野だけで見る。

 

1.2. 情報を与えないために「ぬぼーっと立つ」

「人形の目」に加え、ぬぼーっと立つ=構えない事で相手に余計な情報を与えません。完全無視です。しかし、ぬぼーっ立つだけでは素早い打撃を繰り出されると、視線を導く前に殴られてしまいます。

 

「なんや合気道つかえへんやんけ!」

 

お待ちください!更にもう一つの技術を使う事で、速い打撃に対応できるようになります。正確には打撃がスピードに乗る前に抑えてしまいます。

始まる前に終わらせるのです。これを「勝速日」と呼んでいます。

 

2. 先の先で始まる前に抑える

ぬぼーっと立ち、視線の焦点すら合わせていないのですが、自分の両手足それぞれが相手の両手足を上から抑え込みつつ繋がっている感覚で立っています。

f:id:dice-k-13110:20180621154217j:plain

人形の目をして構えすらとらない。この状態では自分の思考はほぼ止まっています。潜在意識優位の状態です。

 

この状態で周辺視野に相手の動きが写りこむと、無意識で自分も動き出します。

 

これは攻撃に備えて神経を張り巡らせている時より早い動きです。なぜなら思考を伴わない無意識の動きだからです。

井口流合気道では、相手が動く前に相手と繋がり抑える感覚をもつことを「勝速日(かつはやひ)」と呼んでいます。

 

3. 攻撃を抑えるために必須の間合い

まるで無敵の超人のようですが、一つ条件があります。それは相手の攻撃範囲に入る前に勝速日を仕掛けることです。

間合いに入られた後では、反射神経と身体能力の勝負になります。

 

二段までの技術では、自分の間合いに相手の拳やつま先が触れた瞬間、動き出して制します。(三段以上からは「気先」すなわち気配を読んで制する事が必要との事で目下稽古中です。難しい・・・。)

 

自分が相手の顔や体を殴れる距離まで待っていると、先に述べたように反射神経と身体能力の勝負になるので、合気道として機能しなくなるのです。

 

 

4. まとめ ~視線誘導前の下準備 ~

曰く!人形の目で立ち、勝速日で上から抑える。これだけ!

次回は、視線誘導に必要な「ある動き」について紹介します。

 

5. 最後に ~井口流合気道の稽古~

井口流合気道に興味を持たれましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。稽古は和歌山市内にて、火曜(20時~)、金曜(21:45~)稽古中です。
その他、基礎の技や護身術であれば当方も個人レッスン可能です。

井口流に限らず、合気道や古武術に興味を持ってくれる方が、このブログを読んで増えてくれると武道家冥利に尽きます