一点集中は全てが見えない ~合気道的な目の使い方と稽古姿勢~

 

1. 集中によって忘れる

昔腰を壊したことがあって、「ケガや病気の痛みを自力で和らげられる方法はないものか」と色々調べた事があります。いろいろ試して有効であったのは、痛む部位と違う部位に意識を集中する事でした。

いまだ、痛いものは痛いのですが、人間は訓練次第で可能性が広がる生き物、軽い痛みであればある程度意識の外に追いやれるようになってきました。

深呼吸でリラックスしつつ別の部位、たとえば指先の感覚などに意識を集中すると、他の部位の感覚が意識に上ってこなくなります。

趣味に没頭したり、映画やドラマの世界に引き込まれたりしている時は、病気の気分の悪さや痛みを忘れることができていませんか?人の持つエネルギー量は一定量なので、あれもこれも意識を振り当てられないのです。

 

2. SMバーの女王 集中状態を語る

かつて尼さんをやっていたSM女王様と禅の話で盛り上がった事があります。

女王様は座禅や特別な環境を用意することなく、日常いつでもトランス状態に入れるそうで、病院などで待ち時間が長い時はトランスして体感時間を数秒くらいにするとか。達人ですね。

 

その方と集中とは何ぞや?という話題になった時、「一点に捉われた集中は真の集中状態ではない。全てが広く見えている状態こそが集中状態」という意見で一致しました。

集中とは中に集めると書きますが、全て広く見える…?人の持つエネルギーは一定量なのに…?

 

ここでいうエネルギーとは意識するエネルギーなのです。人形の目(過去記事参照ください)で、意識を出さなければエネルギー消費を最低限にしつつも全体に集中できるのです。

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3. 稽古に必要な集中の仕方

合気道では文字通り、気を合わせて相手を導く技を使用します。この時ダンスを踊るかのように相手と自分の全身の動きが調和している必要があります。

そして、腕や脚の個別部位の動きに集中すると、その部位に意識が集まるので全身が完全に調和した動きになりません。

加えて、一点一点集中すると、一点が終わるたびに意識を次の点へ移す必要があるので、連続性が途切れます。

 

合気道に必要な「気の流れ」、これは流れという言葉が示す通り、連続性がなくなれば途絶えるものなで常に流れを意識して動くことが必要です。その結果、技の動きは1→2→3→4と仕掛けるのではなく、1~~~~といった動きになります

そしてこれを実現するために必要な集中が全体への集中なのです。自らと相手の体全体の動きや接触位置からの情報すべてに集中した状態が理想です。

 


補足
手足の細かい動きを意識することは、初めて習う動きを一つずつ分解して覚える段階では必須ですが、動き覚えた後は体全体を見て、接触点からの情報を感じながら行う稽古でなければなりません。

末端の細かい点ができていない時、指導者が都度修正してくれるのが理想的な稽古ですね。

 

4. まとめ ~集中状態とは~

曰く!点ではなく面であり空間!これだけ

 

5. 最後に ~井口流合気道の稽古~

井口流合気道に興味を持たれましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。稽古は和歌山市内にて、火曜(20時~)、金曜(21:45~)稽古中です。その他、基礎の技や護身術であれば私の方で個人体験をいただくことも可能です

痛みの軽減や、効率的な稽古に集中をうまく活用してもらえると嬉しいです。

 

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