曰く!これだけ!~井口流合気道の秘伝と雑記〜

井口流合気道の技や考え方を紹介しています。

ストレスを感じさせずに制する ~井口流合気道 皮膚感覚の技術~

 

1. 変化はストレス

人は変化に対してストレスを感じます。例え良いことであっても。また自覚がなくとも身体に反応がでてきたりします。

その原因は人に備わっている恒常性(ホメオスタシス)という、環境が変化しても体の状態を一定に保とうとする性質です。この性質ゆえに人は変化に対してある程度ストレスを感じるようにできています。

さて、井口流合気道では人体の感覚と生理反応を利用した技術を、皮膚感覚の技術と呼んでいますが、この技術は「相手に変化を感じさせず」「何が起こったかわからない=ストレスを感じさせない」まま相手を崩したり倒したりする技術となります。

今回は皮膚感覚の技術に関して紹介します。

 

2. 変化を感じさせなければ自然に倒せる

人の触覚は非常に敏感です。相手と触れ合っている状態で力が変化すると、即座に感知し、さらには意図の変化すら無意識下では感知しています。

したがって相手を倒そうとして力を変化させると、相手に察知されてしまい抵抗にあうのです。

例えば合気道の正面打ち/突き入り身投げでは、相手の腕を止めたのち背後を取って相手を落としますが、この時、相手を崩そうと腕を引っ張ったり、肩を押し下げたりしようとすると力の変化を感知されます。よって相手を倒せたとしても、「やられた!」とストレスを感じさせてしまうのです。

対して力の変化を伴わない、皮膚感覚の技術を使用すると、相手は「訳が分からない」まま「力を感じないまま」倒されます。この技術の肝は「変化を感じさせない」という点です。

 

 

3. 皮膚感覚の技術の基礎

接触点の圧力を変化させずに触れたまま移動し、接触点を通じて重心移動で発生した運動エネルギーを一定かつゆっくり伝える事、言い換えると気を流す事で相手を崩します。過去の記事、「接触点を中心に舞う」も良かったらご参照ください。

www.iguchiryu-aikido.com


実際には力を変化させないだけでなく、こちらの意図を隠す要素(目付、体捌きなど)や、心理学的な要素が皮膚感覚の技術には含まれていますが。それはまたの機会に。

なお、重心移動のエネルギーを伝える技術を井口流合気道ではその方向に応じて、「陽の技術」、「陰の技術」と呼んでいます。

 

4. 為す無くしてしかも為さざるは無し

「何もしないことによってこそ、全てのことがなされる。」という言葉が中国の思想書、兵法書である道徳径にあるそうです。皮膚感覚の技術を端的に表現すると、まさにこの言葉になります。

何もしていない…ように感じさせて、目的を達成します。淡々と気を流すだけです。

 

5. まとめ

曰く!気の流れ!これだけ!

 

 

6. 最後に

井口流に興味を持たれましたら、サイドバーのお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。和歌山市内にて火曜、金曜に稽古中です。

稽古日時などの詳細は下記の記事をご参照ください。
当ブログを楽しく読んでいただけていたら、合気道に興味を持っていただけたらとても嬉しいです。

www.iguchiryu-aikido.com

 

 

7. お詫び

問い合わせフォームがうまく設定できておらず、メールを受信できていませんでした。2018年6月9~16日までの間にメールを送信いただいていた方がおられましたら、お手数ですが再送ください。

 

 

参考:上記の道徳径に関して

最近、仕事や組織運営に活かせないかと孫子に関係する本を読んでいるのですが、中国の戦略思想やその根底にある哲学思想から解説してくれている良書がありましたので、最後にご紹介。道徳径の思想などはもその書で知りました。

合気道に通じるものが多々あり面白く読んでいます。