骨の技術(物理学・人体構造)

合気道の技 力づくでやらない小手返しのコツ 

井口流合気道護身術(IAM護身術)

強引さを感じさせず、流れるように華麗に相手を捌いて転がす。合気道の醍醐味の一つではないでしょうか?これまで本サイトで紹介してきた、皮取り、陽の技術を使うだけで、腕力に頼らない小手返しに生まれ変わります。

しかも小手返しは簡単にもかかわらず、手首を破壊する高威力の技。護身術としては最適です。そこで今回は簡単かつ合気道らしく力を感じさせない小手返しの方法(当会の三級レベルの技法)を紹介します。

小手返しのコツ1:つかまずひっかける

Great Journey of Karate という格闘技、武道ファンなら垂涎もののDVDでは中国拳法の達人、宮平保先生が小手返しの際、秘伝をポロっとこぼしていました。「ひっかける」と。

手首をグッと掴んではダメなのです。握力で締め付けられる感覚から、様々な情報(どう腕を動かそうとしているか等)が感知されてしまいます。そして強い力で掴むと、合気道らしい力を感じさせない技ではなくなってしまいます。

そこで中国拳法式とは少し型は異なりますが、井口流合気道の小手返しもひっかけます。まず自分の小指を相手の親指側手首の付け根にあるくぼみに引っ掛けて支点とします。

続いて虎口(ここう:親指と人差し指の間)を相手の甲にぺったり密着させ、支点を中心に自分の手を回しつつ、親指で相手の薬指の付け根の皮を薬指の方向に伸ばします(皮取)これが基本型になります。

小手返しコツ2:腕を振らず身体を落下させる

上記、手の型を作っても腕力で押しこむと、やられた側はいや~な感覚を覚えます。痛くて強引な小手返しと言うやつですではどうやって相手を倒すのか?三級レベルだと骨の技術の一つである、陽の技術を使います。腕は力を伝える道。力は重心移動で生み出す。

自分の身体をストンと落として、その後手首が付いてくるように動きます。イメージとしては床が突然抜けて、反射的につかんでしまった相手を道連れにするような感じです。(イメージを使った稽古をすると、技をかけようとする意識を消す稽古にもなるのでおススメ)

合気道の秘伝:陽の技術の活用例
合気道の秘伝技 陽の技術の活用例とコツ筋力に頼らずとも、重心移動で生じた運動エネルギーを効率よく相手に伝える事が出来るようになると、体格や筋力の差を縮められるようになります。...

 

小手返しのコツ3:引っ張らず膝に落とす

相手の手首を遠くに引っ張ってしまうと、強引さを感じさせてしまいます。手首は、相手と自分の気のラインを通して落とします。自分の膝の前に相手の手首がやってくるイメージ。

身体を落下させたとき、自然とひざの前に手首が来るように位置取ります。なお身体を落とした際、自分の足を後ろに引いて生じた力も伝えると更に効果的です。

気のラインと天地軸
合気道の極意は情報遮断 気のラインと天地軸三本の気のライン 力づくではなく、流れるように相手をいなす合気道の技。技に力感がない理由は、視線誘導をはじめとした心理学に起因するとこ...

 

更に小手返しをふんわりさせるには

皮膚感覚の技術を使って、接触点を中心として舞うと相手が勝手についてきて転がってくれます。皮膚感覚の技術は恒常性(ホメオスタシス)を利用した技術。生物は環境を一定の状態に保ち付けようとする性質を持っています。

皮膚感覚の技術でつかう特殊な触り方を維持したまま自分の身体を動かすと、相手は皮膚感覚が一定となるように自分から体制や重心を微調整してくれるので、勝手に体が動いてしまうのです。

皮膚感覚の技術を使うには、骨の技術と皮膚の技術の双方が必要になります。相手を動かすエネルギーの作り方、相手が自然に倒れてしまう方向、皮膚感覚を一定に保つための感覚、接触方法etc…etc…

皮膚感覚の技術は文章で書いてしまうと、触れるか触れないかの圧で触れる、触れたような感覚がある空間に触れる、これだけの事です。

技術名にある通り感覚の技術なので、正しい師について体で覚えさせてもらえなければ習得できない技術。しかし皮膚感覚の技術が習得出来れば、合気道らしい合気道技が使えるようになると保証します

小手返し(三級レベル)のコツ

曰く!螺旋形!これだけ!