骨の技術(物理学・人体構造)

最小の力で大きな効果を発揮する 陽の技術 一人稽古方法

前回までに紹介してきた、重心移動で発生したエネルギーを伝える合気道の技術、陽の技術について基礎一人稽古方法をまとめました。健康体操と言う観点からも有効です。(背骨を真っすぐ保つ意識と感覚を養うので姿勢を整える効果あり。脱力して腕をブラブラ振る事でリラックス効果と肩こり解消効果あり。)

陽の技術の活用例とコツ(合気道および護身術)筋力に頼らずとも、重心移動で生じた運動エネルギーを効率よく相手に伝える事が出来るようになると、体格や筋力の差を縮められるようになります。...

一式(前後移動のエネルギーを活用)

合気道で行われる天野鳥船の行(あまのとりふねのぎょう)です。良くやりがちなミスは腕の力、肩の力を過剰に使って腕を動かしてしまう事。余計な力は抜いて、身体が前後に動くエネルギーを腕伝える事で腕を前後させましょう。

天野鳥船の行(陽の技術一式)
  1. 足を前後に開いて立ち、おへそと骨盤は正面を向ける
  2. 上体を前方へ動かして発生するエネルギーで腕を前に振る
  3. 上体を後方へ引いて発生するエネルギーで腕を引く
  4. ②と③を繰り返す

 

二式(回転移動のエネルギーを活用)

中国拳法の鍛錬法、スワイショウです。一式と同じく腕や肩の力は抜いて、背骨が回転するエネルギーを伝える事で腕を回します。腕を拾って捨てる感覚が出てくるとOK。

陽の技術二式
  1. 身体の前面にある愛他は両手の間隔は一定にたもつ
  2. 背骨を下から順番に一本ずつ回して軸回転
  3. 回転エネルギーで両腕を回す(肩や腕の力は使わない)
  4. ある程度回転して腕に窮屈さが出てきた辺りで、腕を後方に捨て体に巻き付ける

 

三式(落下移動のエネルギーを活用)

これまた中国拳法。スイショウです。手を下に振った時に「シュッ」と息を吐ききると更に効果が出ます。背骨を落とす際は、スクワットのように屈むのではなく、重力に任せて背骨を落とすようにしましょう。

陽の技術三式
  1. 肘をまげて両手を身体の前でだらんと垂らす。
  2. 背骨を真っすぐ保ったまま真下に落とし、そのエネルギーで手を下に振る
  3. 背骨を上に上げて手をもとの位置に戻す
  4. ②~③を繰り返す

 

四式(重たい頭が動いたエネルギーを活用)

上丹田を使った打法です。モーションが小さい割に高威力。当身だけではなく崩しにも使える動きです。

陽の技術四式
  1. 頭と腕が一本の棒で繋がっているのをイメージ
  2. 頭を振って押し出された棒によって腕を突き出す

 

力の差を覆すには陽の技術にもう一工夫

陽の技術は、効率よく力を伝えられるだけでなく、相手に力が伝わるタイミングが肩や腕に力を入れた時とズレているので相手に対応されにくいという特徴があります。しかしこれだけでは、タイミングを読まれてしまうと効かなくなります。

そこで、皮取りと言う秘伝を使用して、相手に力の方向を誤認させて、力を正しく出させなくさせます。次回はこの皮取について紹介します。

陽の技術の稽古のコツ

曰く!ダラダラやる!これだけ!